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Season1
2026.02.19up
2月21日(土)よる11時50分放送
トー横がモチーフ!?
痛み抱えたヨコ西キッズたち!
ロン(大西流星)が居場所求める若者の痛みに寄り添う⁉
若手注目俳優
並木彩華×石山順征×松本麗世
大西流星と原嘉孝がW主演を務める土ドラ『横浜ネイバーズ』(東海テレビ・フジテレビ系/毎週土曜23時40分)。現代社会が抱える問題を映し出す人情とミステリーが交錯するヒューマン・エンターテインメント。
Season1もいよいよ残り2話。クライマックスへ向け、大西演じるロンの過去も次第に浮き彫りになり、失踪中の母親・不二子(伊藤歩)は詐欺師として横浜に戻ってきていることも明らかになった。母に愛された記憶を持たないロン。そして、夫の死後、行方をくらませた謎多き母・不二子。果たしてロンは母と再び会うことができるのか?そして、13年前の父の死の真相にたどり着くことができるのか?
そんな中、今週放送の第7話では、親との確執が引き起こす悲劇の序章として、安心して帰れる家を持たず、居場所を求める若者たちが物語の主軸として登場する。
第7話の1人目のキーマンは、ヨコ西の住人で、実はロンの同級生・凪の妹でもある山県かすみ。彼女がビルの9階から転落死したことで物語が動き出す。そんなかすみを演じた並木彩華に作品や役に対する想いを語ってもらった。
ウソにしない、かすみのすべて
かすみという人物は、どこかベールに包まれていて、簡単には心の奥まで入り込めない子だと感じました。
でも、それは、彼女がこれまでに傷ついてきた時間があってこそ生まれた距離感なんだと思います。だから私は、その過去や背景をウソとして扱いたくなかったし、かすみのすべてを「本物」として表現したいと思いました。
実際にかすみのいた場所へ足を運び、目で見て、肌で感じることを大切にしました。彼女が選ぶ行動や、ふと口にする言葉の一つ一つが、決して嘘に見えないように。そのために、かすみと真正面から向き合う時間を何よりも大切にしていました。
重なる点と、切なく見える違い
かすみと似ていると感じたのは、本音を表に出すのがあまり得意ではないところです。なので、強く共感できて、少し冷たく見えてしまったり、クールに振る舞ってしまう部分は、本当に重なるところだと思っています。
一方で、決定的に違うと感じたのは「逃げる場所」の存在です。かすみは、自分がどこに逃げたらいいのか、その場所がどこにあるのかを、本人ですら分かっていないように感じました。そのせいで、薬やお酒に頼ってしまうのではないかなと思います。
私は、家族や友達のおかげで、気持ちの発散の仕方を少しずつ知ることができました。でも、かすみはそれが不器用で、うまく掴めないまま、すべてを一人で抱え込んでしまう。その違いが、演じていても、客観的に見ていても、とても切なく感じる部分でした。
かすみにとっての、唯一の解放
私の中で一番印象に残っているのは、薬やお酒に手を出してしまうシーンです。実際にそういう経験はありませんが、かすみにとっては、そうすることでしか、自分を思いきり解放できる術がなかったんじゃないかなと感じました。
お芝居は、日常の一瞬を切り取るものだと思っています。でも、私自身の日常には、薬やお酒が出てくる場面はなく、あの世界はとても非日常でした。その非日常をどう日常に近づけるかを考えたとき、「感情を全部解放すること」が一番大切なんじゃないかと思ったんです。
頭で考えるよりも、かすみの気持ちに身を委ねて、抑えてきたものを一気に外に出す。その感覚は私にとって新しい挑戦で、役者として大きな学びにもなりました。大変でしたが、それ以上に、演じていて楽しいと感じられました。
2人目のキーマンは、かすみと同様にヨコ西の住人として登場するロンの弟分的存在・タカシ。そんなタカシを演じるのは、スペインサッカーの名門「レアル・マドリード」の練習に参加した経験を持つなど、タカシとは対照的に、サッカーエリートとしての道を歩んできた異色の経歴の持つ俳優・石山順征だ。役柄とのギャップも含め、どのようにタカシという人物を表現したのか、そして横浜の意外な思い出など語ってもらった。
“翻弄された”体験が、タカシをつくった
僕とタカシは、本当に真逆のタイプで、役作りのヒントを得たくてクランクイン前に歌舞伎町のトー横に足を運びました。そこで「こんな生き方をしている人もいるんだ」と肌で感じたと言うか…「翻弄された」という感覚に近い、言葉にできないほどの衝撃を受けました。
その体験を通して、タカシは誰にでもフレンドリーで、「今を楽しく生きられるならそれでいいじゃん」という感覚を大切にしている人物だと理解できるようになりました。
演じるうえで意識していたのは話し方です。台本上ではロンは先輩で敬語を使う設定ですが、きっちりした敬語ではなく、語尾に「〜っす」をつけた少し砕けた言い方にしました。そうすることで相手との距離を自然に縮め、誰とでも打ち解けてしまうタカシの空気感が出ればいいなと思っていました。
距離感は真逆、影響は即吸収
タカシと似ていないと思うのは、人との距離感ですね。僕は意外と人見知りなところがあって、先輩から「敬語じゃなくていいよ」と言われても、なかなか切り替えられないタイプなんです。体育会系の環境で育ってきたこともあって、上下関係はかなり厳しく身についています。タカシのように誰とでもフラットに接する距離感は、やっぱり全然違うなと感じました。
一方で、誰かに憧れたり、影響を受けるスピードが早いところは、少し似ているかもしれません(笑)。
キラキラとヒヤリ、横浜の二つの顔
僕は宮城県出身で、中学3年生の修学旅行で横浜を訪れた思い出は、今でも強く心に残っています。友達と中華街で小籠包を食べたり、タピオカを飲んだり、食べ歩きが楽しくてずっとはしゃいでいました。
ただ、最後にちょっとした事件があって(笑)。財布を盗まれてしまい、「都会って怖いな」と本気で思いました。
友達と中華街を走り回って探したんですけど、結局見つからなくて。でもその出来事も含めて、横浜にはキラキラした明るさと、そうじゃない一面の両方がある街なんだなと感じました。
家族の物語と、「タカシを探せ」
この作品には、今のZ世代で「やりたいことが見つからない」「何かに夢中になれない」と感じている人たちの心にも、きっと届くものがあると思います。家族の要素もしっかり描かれていて、中でもロンが家族の問題とどう向き合っていくのかという点は、個人的にも一番注目してほしいポイントです。若い世代の物語でありながら、世代を越えて共感できるテーマが詰まっているので、物語の着地までぜひ見届けていただけたら嬉しいです。
それともう一つの楽しみ方として、タカシにも注目してほしいです。毎回、「なんだこいつは?」と思われるような登場の仕方をしていると思いますが(笑)、画面の中では必ずしも目立つ位置にいるわけではなく、背景にいることも多いんです。ぜひ視線を少しだけ後ろにずらして、「ウォーリーを探せ」ならぬ「タカシを探せ」。
そんな感覚で楽しんでもらえたら嬉しいです。
3人目のキーマンは、かすみを姉のように慕い、かすみの死に一番ショックを受ける少女・涼花。演じるのは若手注目株の女優・松本麗世。
仮面ライダー・ガッチャードでヒロインの久堂りんねを演じるなど、さわやかでハツラツとした印象の松本だが、今回はヨコ西キッズたちの代弁者のように、深い闇を抱えた芝居に挑戦している。
「あそこ(ヨコ西)にいるのは死にたいけど死にたくない人たちなの」
居場所を探し続ける若者の思いを内面からえぐり出す松本の芝居にぜひ注目してほしい。